リアルな研究者の卵~理系大学生へ~

理系大学生(博士課程)です。備忘録的なことを記事にしています。主に研究や物理の考え方について

研究室でどうやって生きてきたか1~博士課程進学を決めたこと~

ちょっと暗くなります。私が博士課程に進学しようと決心した理由とか、研究室でやったほうがいいこととかを何回かに分けて紹介します。

   

 まず私、大学は博士課程進学者が非常に少ない大学です。

四年生大学の学部卒業生が年間約56万人に対して博士課程修了者は約1万6000人だそうです(http://www.meti.go.jp/policy/economy/jinzai/san_gaku_kyodo/sanko4.pdf)。比率は大体20%弱でしょうか。3%弱です。

比べて私の大学の私の学科は1%程度です※1。レアキャラです。私。

 

そんな大学でなぜ私が博士課程に進学しようと思ったのか。

それは簡単で、「今の研究を完遂したいと思ったから」です。

そもそも、最初にもらった研究テーマを説明された時の感想は「すっごく特殊な条件での知見を得ようとしているんだなぁ」といったものでした。たぶん、私の最初のころの学会発表とかを聞くとそう思うだろうと思います。

でも研究を進めていったら、一般性があるかもしれないことに気が付き、もしそうだとすると、この業界のみならず、分野をまたいだ大発見だと感じました。それ以降、この研究に愛着がわき、何としてでも自分でこの研究を完成させたいと思いました。

 

これに共感できる人は博士進学する可能性が高いと思います。

 

これらについて思うことは、博士課程に進学する学生が多い研究室は、おそらく、そこのPI(ボス)が、学生をそういう気持ちにさせることにたけているのではないかなぁということですね。

もう二つ。研究をしたいな、と思っても、やっぱり不安なのが、周りに同じように進学する人がいないことでした。これは、他大に積極的に友人を作ったり、いわゆる「若い研究者の会」などに参加して交流を深めることをしてきました。この会には基本的に博士課程に進学する人が多いので、すんなり進学を受け入れられたと思います。

   

もう一つ。やっぱり、お金の心配です。博士課程に在学する、ということはお金の収入はありません。同期や友人は、もうお金を稼いでいます。そういう「差」が足かせになることは、非常によくわかります。一応いろんな制度があります。学振なんかもその一つですね。月に20万ももらえる制度です。ちなみに、学振には落ちました。これ、決定するの10月なんですよね。学振もらえるかどうかが決定するの。それから就活は、厳しい。結構、思いつめたものです。今も結構悩みます。この話はめちゃくちゃ暗くなるので別の機会に興味がある人だけ読んでください。別の投稿にします。

今はちょっとだけお金がもらえるようになったので、それでメンタルを保っています。でも結局、研究は、自分で解明したいからやるんですよね。ただ収入ないのはつらいものです。

 

共感できた人は、たぶん、博士課程が頭にちらついている人です。博士課程が頭にちらついている人は3割ぐらいが進学してきます。ようこそ。進学して、もしリアルで知り合えたら飲みましょう。

 

しかし、これらに共感できず、「いやいや、博士は研究していれば何もいらない変人だけが行くところだよ。君、そんな覚悟じゃ博士なんか無理だよ」とか「いや、私は全然興味持てないし単純に研究したいから博士来たんだけど。お金稼げなくてもいいじゃん。企業と違って好きな研究できるんだし」という方。

あなたのような人のせいで、日本の科学技術をけん引できる可能性を秘めた若者が研究からいなくなってしまうし、研究者の地位が低下して※2、人一倍頭を使って新しいものを生み出す「研究者」の賃金が低くなってしまうと思うのです。ちょっとでいいから、考えを改めてほしいです。もう少し、そのあたりのバリヤーがなくなると、うれしいものです。

 

説教臭くなってしまいました。話が発散しそうですね(してます)。

そんなこんなで、博士課程進学を決めて、研究をする日々になります。一喜一憂する日々ですが、楽しいものです。

 

共感したら(略)

 

※1工学系はそもそも少ないですが、それに比べてもすっごく少ないです。

※2塾でバイトしていた時に生徒に「大学院通っている」と言ったら「大学院って就活に失敗した人が就活浪人するために行くところですよね?就活失敗したんですか?」と言われたことがあります。そういう認識が中高生にまかり通っているのは、よくないと思います。